ジャケット 対応機種 セガサターン
タイトル NiGHTS into dreams…
メーカー セガ
価格 \5,800(マルコン同梱版:\7,800)
発売日 1996年07月05日
購入動機
 あの中さんがセガサターンで創る新たな世界。しかも「夢」「空を飛ぶ」という非常に素敵なテーマを掲げた「NiGHTS」は、久し振りに発売前に「プレイしたい!」と思わせるソフトでした。とにかく「一目惚れ」に近いこのソフトに、動機なんて語る必要はありません(笑)。
プレイ所感
 TVでのCMのキャッチコピーは「7月5日。全人類が空を飛ぶ」だったのですが、これには正直「?」という気持ちでした。しかし、雑誌等の広告では「ナイツは、いつもあなたの夢の中にいます」という、童話の世界を感じさせる様な優しい感じのキャッチコピーは非常に気に入りました。まぁ、これはプレイ所感とは関係ありませんね(笑)。

 「空を飛ぶ」という事を全面にアピールしていたCMとは違い、その言葉からイメージする「自由に」という部分は全くありません。あくまで決められたコースを飛べるだけであり、自由に動けるのは設定されたライン上の上下(高低)だけというのは予想外でした。こう書いてしまうと、悪く聞こえてしまうかもしれませんが、私はこういう割切りによって生まれたゲーム性を非常に高く評価しています。つまり、気に入ったということですね。

 アクションゲームというよりはレースゲームに近い感じのゲームデザインは、自由度は犠牲にしましたが、空を「飛ぶ」よりは「踊る」「舞う」という表現の方がしっくりくるくらいに気持ちよく遊ばせてくれます。これは、完全な自由度を持つ3Dのゲームであったなら体験出来なかったでしょう。その他、「夢の世界」として描かれた舞台と心地良いメロディが印象的なBGMは、プレイヤーを「NiGHTS」の世界に完璧なまでに導いてくれます。もし、このどれかが欠けてしまう様な事があれば、この楽しさは生まれなかったでしょう。

 ゲームとしては2人の主人公のどちらかを選び、連続する4つのステージをクリアし、そこで出会う最後のボスを倒すまでを「1つの夢」として進行します。「1つの夢」をクリア(15分程度)するとそこでゲームが終了ですので、腰を落ち着けなくとも軽く遊べるのは良いですね。2人の主人公は別々に4つの「夢」があり、それらをクリアする事で共通する最後の「夢」をプレイ出来る様になりますが、この辺りは演出の上手さも手伝って感動的です。 私は今でも目頭が熱くなります。物語を通して「台詞」というものが存在しないのですが、映像と音楽だけでここまで感動させられたのは驚きです。

 その他、夢の世界の住人である「ナイトピアン」の生態系に対して、ナイツ自身が影響を与える事が出来、そのナイツに対しての好感度によってBGMが変化したりするのは新鮮な驚きを感じました。他にも細かい部分の演出の上手さや気遣いが、このゲームの世界観をより素敵に見せているのは間違いないでしょう。
 通常のコントローラーよりも「セガマルチコントローラー(通称:マルコン)」でプレイした方が断然快適にプレイ出来るので、プレイの際は是非用意して欲しいアイテムです。ゲーム自体の難易度はそれほど難しくはありませんが、全てAランクを取るにはそれなりの練習が必要でしょう。プレイすればする程に上達していくのを感じると思いますので、とにかくプレイしてみて欲しい1本です。そう、ナイツはいつもあなたの夢の中に居るのですから…。
プレイ期間 90時間 総合評価(100点満点) 100点


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