ジャケット 対応機種 セガサターン
タイトル グランディア/メモリアルパッケージ
メーカー ゲームアーツ/ESP
価格 \7,800/\4,200
発売日 1997年12月18日/1998年11月26日
購入動機
 私が最も信頼を置いているメーカー「ゲームアーツ」。一番心に残るRPG「ルナ -ETERNAL BLUE-」を終えてから、同社の創る新たなRPGに期待を寄せること3年。ようやくその姿を現した「グランディア」を、期待しないわけがありません。1997年で一番発売日を待ち侘びたソフトであります。
プレイ所感
 初めて「グランディア」を見たのは、'96年夏の東京ゲームショウでした。そこで動いている映像は、「これ、サターンで表示しているポリゴン?」というほどに綺麗で、欠けることなく表示されているのには驚きました。そして、そのバックに流れている壮大な曲。そのゲームのスケールの大きさを感じさせるものでしたが、実際にプレイを終え、想像以上のボリュームには圧倒されました。

 人によっては、「長過ぎる」と言われてしまう程のボリュームを持つこのソフト。でも、その費やした時間は決して無駄と感じないのではないでしょうか? 最近では「着手したRPGは解くのが義務」というようなソフト、エンディングを見た時に感じるのは「終わった」という達成感、満足感だけというソフトが多いと感じていますが、この「グランディア」は、その他にも色々と感じさせてくれるものがありました。その中には、作り手の「気合」とでも言うのでしょうか、プレイヤーに訴えかけてくるものもあります。 これは、最近の作品では滅多に感じられなくなってしまったものですが、「グランディア」は、物語、世界観は勿論のこと、構成要素であるグラフィック、操作系、BGM、システムの全てからそれを感じる事が出来ます。

 最近では見られなくなってきた「ドット絵」のキャラクターには拘りと制作者の愛情を感じ、練り込まれた戦闘システムには、初めて遊ぶタイプなのに存分に楽しめる様になっている作りには感動します。物語は好みが分かれるところはあると思いますが、「ジャスティン」という1人の小僧っ子が、様々な冒険を通じて成長して行く様は良く描写出来ていると感じます。「死」という誰もが悲しむ様な出来事を演出として取り込まずとも、ここまで心にちゃんとした作品テーマを感じさせてくれるのも大変良いと思います。 私は、プレイ中は常にジャスティンと共に在りましたし、フィーナやスーは勿論、ガドイン、ミルダ、ギド、ラップ、リエーテ、そして街や村の人々のことも忘れることの出来ない、愛すべきキャラクター達だと感じています。大作RPGとなると、細かい過程を覚えていないのが当たり前になっている様ですが、この「グランディア」はしっかり覚えていられます。それくらいまでに冒険の日々が印象に残っているのです。

 このソフトは、確かにエンディング到達までに多くの時間を必要とします。でも、本当にそれだけのものがあるソフトだと感じます。タイプとしてはシナリオ系RPGですので、殊自由度となるとほぼ1本道ではありますが、ボーナスダンジョンは3つありますし、プレイヤーによって全く違う成長具合となるレベルアップシステムによって、自分の意志をキャラクターに反映させることも出来ますし、十分に満足の行くものに仕上がっていると思います。この作品は、セガサターンというハードを所有しているのであれば、プレイしない手はないと思います。 某有名RPGでは感じられないものが、心に届くと思いますよ。
プレイ期間 73時間 総合評価(100点満点) 100点


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