ジャケット 対応機種 セガサターン
タイトル ルナ2 -ETERNAL BLUE-
メーカー 角川書店/ESP
価格 \6,800
発売日 1998年07月23日
購入動機
 私自身が最も想い入れのあるRPGである、メガCDの傑作「ルナ -ETERNAL BLUE-」。それが3年半の歳月を経て、セガサターンに蘇るとなれば、期待しないわけがありません。発売日までの時間を首を長ぁ〜くして待った、数少ないソフトです。
プレイ所感
 この作品は本当に想い入れのある方が多く、発売直後の所感として賛否両論の嵐でした。「メガCDの良いところが削られている」「移植の意味が分かっているのか」など、私から見れば心無い意見が多いなぁと思いました。それだけ私は、サターン版の「ルナ2」を楽しめたと思っていますし、変更点に対しても共感する部分が多いです。

 確かに想い入れが強いソフト、しかも発売から3年以上経っているソフトである為に、自分の中で想いが大きく膨らんではいました。一部、「えぇ〜、ここはこうして欲しかったなぁ〜」と思うところもありましたが、最後までプレイしてみて感じたことは、「些細なことに目くじら立てるのが馬鹿馬鹿しい。やっぱり”いつまでも輝きを失わない物語がある”というキャッチコピーは正しかったな」でした。それだけ、冒険を共にしたヒイロ、ルーシア、ルビィ、ロンファ、ジーン、レミーナ、レオの存在感は変わらず生きています。

 やはり「ルナ」という世界、そして、「ルナ1」から受け継がれた「想い」。これら無くして「ETERNAL BLUE」の感動は有り得ないと思います。更には、各々のキャラクターが胸の内に秘めている想い、そして絶望の淵から立ち上がれる力の源ともいえる仲間同士の「絆」。そして、それらが織り成す「純粋な感動」よりもたらされる、温かな気持ち。これらが誰もが感じるものであるのなら、それで良いのではないかと思います。これがセガサターン版をプレイし終えた時に感じた気持ちでした。

 メガCD版からの変更点の中で、「ルーシアがバルガンの上で唄わない」「アルテナが歳取った姿で現れた」の2点については、大変良い変更だと思っています。前者については、その時のルーシアの心情を考えれば当然だと思うし、後者については、あの年齢だからこそ、あの言葉に重みがあると思えるからです。この2点について文句を言っているプレイヤーは、私にとってみれば「何も分かっていない、もしくはただの我が侭を貫こうとしている傲慢な輩」としか思えませんね。もう少し、心にゆとりを持った方が良いと思います。

 システム的には、メガCD版の方が好きだったりしますが、まぁこれはこれで良いと思っています。慣れてしまえば特に文句はありません。アイテムを個人個人に装備出来ないのは、想い入れを反映出来ないので寂しい点ではありましたが、これも「ルナ2」を堪能する上では些細な事なので言及するつもりはありません(笑)。

 色々書きたいことはありますが、世界観、シナリオ、音楽、グラフィック、キャラ等、「ルナ2 -ETERNAL BLUE-」を語る要素は、どれも素晴らしいものだったと言えると思います。「ルナ」という作品は、出来るだけ多くの方々に遊んで頂きたいソフトです。探求心を満足させる様なRPGではありませんが、その物語は純粋に温かい感動を呼んでくれる筈です。「人の死」という様な演出で、強引に涙を誘う様な有り触れた作品達とは全く志しが違うことを是非体験して頂きたいと思います。
プレイ期間 50時間 総合評価(100点満点) 90点


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