◆今回のハルカ様◆

 突如干上がってしまった海。疲れと陽射しの強さも手伝って、ハルカ様は軽い熱射病にかかってしまいます。「私は大丈夫…」と言いながら倒れてしまわれて、観ている方としては心配でなりませんでした。
 熱にうなされながら、父と母の断片的な記憶から見る夢は悲しく恐い夢で、ハルカ様にはさぞ辛いものだったでしょう。「パパ、ママ…」と寝言を口にしながら、涙を浮かべるハルカ様のお顔を観るのは私も辛かったです。
 恐さの余り飛び起きたハルカ様は震えていましたが、それまでハルカ様を看病していたアンジェラさんの姿を傍らに見付けるなり、その胸に飛び込み、「しばらくこのままで居て」とお願いします。本当に恐かったんでしょう。
 すっかり熱も引き、顔色も良くなったハルカ様は、ロボットさん達に心配かけたと謝りますが、この時に「みんなアンジェラさんのお陰よ」と微笑むハルカ様の笑顔はとっても良かったです。ハルカ様は、やっぱりこうでなくてはなりませんね。
 
◆今回の堀江由衣さん◆

 寝言で言う「パパ、ママ…」と、「とても恐い夢を見たの…」は、とても情感がこもっていたと感じました。毎週観ているからというのもありますが、ある意味自分自身もハルカに対して感情移入をしている部分はあると思っています。そんな自分が変に冷めること無く見続けられるというのは、それだけハルカの発する台詞1つ1つに無理が無いからなのかな?と思います。
 印象に残って居る台詞は、「みんなアンジェラさんのお陰よ」ですね。その後、驚いているスパイクに「うふふ」と笑うところは、何ともハルカらしさが出ていて、とっても好きです。
 
◆今回の見所、感想等◆

 今回の見所は、やはりハルカ様をアンジェラさんが優しく抱きしめる場面でしょう。「何で私が人間の世話なんか…」と文句を言っていたアンジェラさんですが、恐い夢にうなされ、涙を浮かべているハルカ様を見て何かを感じ、その後胸に飛び込んで来るハルカ様の「しばらくこのままで居て」という言葉で、自然と優しく抱きしめていたというのは、とっても良いシーンでした。普段はゴーグルで隠しているアンジェラさんの目も、今回はゴーグルを上げていたということもあって、その優しさ溢れる目は印象深いものがありました。
 原作では、泳ぎに行った時点で干上がっていた海ですが、アニメ版の方では進行の仕方が若干違います。その為、今回のエピソードもアニメ版オリジナルとなるわけですが、ハルカ様とアンジェラさんとの心の通い合いをきっちり描いているアニメ版は、ほんの小さなエピソードであっても印象に残るものにしていると感じます。「これでもか!」という様な押し付け的な描き方ではなく、極々自然に心温まる様な描写にしているのは、とても良いと思います。


●放映データ
話数 サブタイトル 「異変」 放映日 1998.11.30
絵コンテ KIKU
神原敏昭
演出 神原敏昭 作画監督 小林利充
原画 ウォンバット、吉田 潤、久保 正、橋本宣夫
動画 Lee Pro
ゲストキャラ


Back