◆今回のハルカ様◆

 腕を斬られて多量の出血をされているハルカ様をカナト側の護衛ロボットが襲い、出血されている事も手伝って気を失ってしまいます。その後、カナトのアジトに連れて行かれますが、そこで目を覚まされたハルカ様は、ようやく落ち着いてカナトと話しをする事に。そのベッドで目を覚まされたハルカ様の表情は、不安に満ちていましたが、自分以外の人間を目の前にして多少の安堵感も伺えました。その微妙なハルカ様の表情は印象深いものがありました。
 カナトに「ロボットに助けられた」と何度も説明しているのに聞き入れてもらえないハルカ様は「何度言ったら分かるの!」と怒りの声を上げますが、その時の表情と、ロボットさん達を「ただの機械人形に過ぎない」と言われて悲しむハルカ様の表情も、その心情が良く表れていたと思います。
 話が話だけに、今回はハルカ様の笑顔を見る事は出来ませんでした。次に彼女の笑顔を見られるのはいつでしょうか…。
 
◆今回の堀江由衣さん◆

 ハルカが感情を顕わにする「何度言ったら分かるの!?」という場面は、普段のハルカでは無いくらいの迫力があったと思います。「この、分からず屋!!」という気持ちが込められていたと感じました。その直後に「機械人形だ」と言われ、「そんな言い方って…」と悲しむ場面も、自分の愛している家族同然のロボットさん達を想って発していた台詞だなぁと感じました。そして、そのカナトの言葉を否定する時の台詞も、その時のハルカの感情を思えば良く表現していると思いました。
 話的には重たい場面が多い中、場面場面に応じたハルカの気持ちは感じられたので良かったと思います。やはり、回を重ねて、現場の皆さんとのスタジオでの一体感も手伝っているのかな?というのはありますね。これからも好演して頂きたいです。
 
◆今回の見所、感想等◆

 気絶した時点でハルカ様の出番はあまり無いかな?と思いきや、カナトと色々話す場面があったので心配無用でした。その時のハルカ様の心情を表す台詞の数々は印象に残りましたが、更に印象に残ったのは冷徹なまでに淡々と話すカナトの台詞でした。そういう意味でも、今井由香さんの好演だったと思います。
 その他では、ハルカ様を探してカナトのアジトの方へ向かうスパイク君達の会話の中で、「ハルカ様を連れて行った人間がハルカ様を傷付けたらどうしよう」というスパイクの問いに対して、「そうしたら、その人間を殺す」と言ってしまうアンジェラさんが印象に残っています。人間嫌いのアンジェラさんが、ハルカ様は「特別な存在」となった事の表われでもあるその台詞は、印象深かったです。
 原作とはハルカ様の拉致のされ方が全く違う為、カナトとハルカ様との話し合う場面も全く違います。その他、それを取り巻く各登場キャラの扱いも異なる為、どの様な演出がなされるのかは楽しみですね。細かい台詞などにも気を配って比べてみると面白いですよ。


●放映データ
話数 15 サブタイトル 「遺跡」 放映日 1999.01.25
絵コンテ KIKU 演出 神原敏昭 作画監督 しまだひであき
(補)小林利充
原画 山崎輝彦、都丸 保、笹嶋啓一、山岸徹一、丸 加奈子
沖田篤志、谷川政輝、菊 奴
動画 Lee Pro
ゲストキャラ カナト:今井由香、ソーン:石井康嗣、ホーニー:大塚明夫、
アリス:長沢直美、リリス:小桜エツ子


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