■ 第1話 「夏への扉」 (4分57秒)

◆今回の聴きどころ、感想等◆

 夏休み最後の日曜日。ひばり、すずめ、つぐみ、かもめの4人はタカオ山へ、ハイキングへ行きました。しかし、空から突如現れた空飛ぶパタPi(?)にデンスケがさらわれてしまい、代わりに置いていかれた脅迫状の言葉に従い、追い掛けることにした電脳組御一行(笑)。頂上へ向かう途中のしげみに隠れていたものは…!?
 ラジオドラマとして王道を行く、「声だけ」というのを逆手に取った演出が、楽しい「アキハバラ電脳組」を聞かせてくれます。1話目からぶっ飛ばしているすずめは必聴です(笑)。BGM効果は、TVシリーズと同様なので安心して聴けると思います。
 
◆今回のすずめ語録 RETURNS◆

No. 台詞 発声箇所 説明
べそかいて”うぴぴぃー”なのは、当のひばりちゃんで御座いましょう? 0分18秒 さらわれたデンスケを4人だけで助けに行く事に不安を感じるひばりに言った台詞。「うぴぴぃー」とデンスケの鳴き真似をさり気無く入れているところに、新たなすずめ流の息吹を感じる。疑問形の「御座いましょう?」は意外にも初登場。覚えていて損はない。
だっせぇ機能。 0分38秒 ビリケンの銭探知用嗅覚センサーについて、自信タップリに語るかもめに対して、ボソっと言った台詞。以前にも増して、言葉の悪さが光る。あまりにもストレートな言い方は、すずめ流の恐ろしさを感じるほどである。
何でも御座らんですます。 0分43秒 「だっせぇ機能」が聞こえたかもめの問いに対して、笑いながら答えた台詞。「御座いません」ではなく「御座らん」を使用する、新たなバリエーションを披露しているところに注目。どの様な場合に使い分けるかは、各自の判断に委ねたい。
ちゅちゅちゅちゅちゅーーーん!? 1分42秒 空飛ぶ謎の物体に驚いた時に言った台詞。驚いて捲し立てている様が見て取れるくらいの「ちゅちゅーん」である。「ちゅ」の数や「ちゅーん」の伸ばし方で、レベルを調節出来る事をこれが証明している。
ジェットスクランダーでごわすか?! 2分05秒 空飛ぶ謎の物体を見て言った台詞。「ジェットスクランダー」という単語が平気で出て来るのは、すずめ流というよりも、すずめ自体の知識が変な事を証明している(笑)。以前にも「怪傑ズバット」や「ヤッターマン」を匂わす台詞を言っていることからも、年代的にすずめの父親に疑いが掛かる(爆)。
ちゅん? 2分48秒 紙切れ(脅迫状)を発見した時に言った台詞。今まで出てきた用法と変わらないので、特に問題は無いだろう。「なんですの?」と同義。
このボケっ! んなこと何処にも書いてねぇだろが!! 2分56秒 脅迫状をでたらめな内容で読むつぐみに対して言った台詞。凶悪な言い方を柔らかくする為に付けられていた「で御座います」が全く無い、悪さの極まったすずめ流。ここまで行くと、丁寧さと凶悪さのギャップが心地良く感じる(笑)。
で、御座いますですわ。 3分32秒 デンスケを助けに行く事に燃えるつぐみの台詞の後言った。TVシリーズにも登場した「相づち」系のすずめ流。用法に特に変わりはないので、すんなり受け入れられることだろう。
ですます☆ 4分00秒 「デンスケ救出の旅(?)」に出発しようとする掛け声の1つ。つぐみの「出発だ!」に対する返答で、「相づち」系のすずめ流。こちらも用法として特に変わりはないが、見た目では「ぽちっとな」と同様に受け留められてしまう恐れがあるので注意。
10ちゅちゅんちゅちゅん、ちゅんちゅちゅんちゅんちゅちゅん! 4分10秒 「デンスケ救出の旅(?)」に出発した電脳組御一行の中で出た、すずめの鼻歌。今まででは「ちゅちゅん、ちゅちゅーん」というものが最長だったが、今回登場したものはかなり長い。流れも単純な繰り返しではないので、フルコーラスが存在するものと思われる。
11さっきから、何ぶつぶつ言ってるんでおますか? 4分20秒 回想中のひばりに対して言った台詞。「言ってるんで」という口語体に「おます」を付けるという、標準的なすずめ流。「御座います」に飽きたのか、「おます」の登場が増えつつあるのは見逃せない(笑)。

 たった5分程度の長さなのに、これ程までに強烈に復活を遂げるとは驚きです。まぁ、TVシリーズをしっかり重ねて来た方には、何も問題の無いレベルのものですから、リハビリには丁度良いでしょう。これで「やばげ」ってな感じであれば、TVシリーズをしっかり復習してから臨みましょう(笑)。
 
■ 第2話 「六人目」 (4分37秒)

◆今回の聴きどころ、感想等◆

 しげみの中から出てきたのは、つばめと下落合めぐみ。…って、誰?(笑)という方も大勢いらっしゃる事でしょうね。それもその筈、13話に登場したケロちゃんの飼い主である彼女は、名前が付いていなかったのですから(爆)。
 つばめやめぐみがタカオ山に居る理由を尋ねたりしているうちに、結局6人一緒にデンスケ探しをする事になります(笑)。そうこうしているうちに陽が落ちて来て、暗くなりつつところに不気味な足音が近付いて来ます。その正体は「鎧」だった!!
 ということで、聴きどころはつばめの台詞でしょうか。TVシリーズを観ていたら、ニヤリとする台詞がありますよ(笑)。
 
◆今回のすずめ語録 RETURNS◆

No. 台詞 発声箇所 説明
旅は道連れ、世は靴ずれ。徒然なるまましゅらしゅしゅしゅーと申しますですから、 2分02秒 いつまでも泣き止まない下落合めぐみに困っていた時に、解決策を提案する時の台詞。「”旅は道連れ”と言うから、一緒に行こう!」というのを強烈なまでにアレンジしている、すずめ流の最終奥義。原形は言葉の最初にしか無いところがポイントであり、意味不明でありながらもリズミカルに発しなければならないところが難しい。
無駄無駄ですわ! 4分08秒 ディーヴァを召還して戦おうとするつぐみに対して言った台詞。「無駄ですわ」のすずめ流。TVシリーズ8話に出てきたバージョンの方が難しく、こちらはそれを簡略化したものと推測される。

 とうとう出てしまいました。究極進化形。もう誰にも止められないすずめ流を誰もが感じたことでしょう。この独特のノリを理解するのは大変だと思いますが、これを普通に感じる様になるまで日々の鍛練を怠らない様にして下さい(笑)。
 
■ 第3話 「決戦タカオサン」 (5分44秒)

◆今回の聴きどころ、感想等◆

 近付いて来る足音の主である「鎧」。その鎧、実は「板金加工」で作られているという品で、牛乳パックで作られたものではありません。と言えば、もう鎧の主はお分かりですよね?(笑) TVシリーズでは強烈なインパクトを残した彼女も活躍の場がありませんでしたから、この登場は必然とも言えるかもしれませんね(笑)。
 物語はちょぴっと良い話です。「パタPi」に対する想いを、下落合めぐみが語ってくれます。そして、「パタPiは弱かったけど、おまえは強かった」というつばめも印象に残りますね。良い台詞もあるので、そこを聴いて欲しいです。個人的には、「私ってば、バカバカカバカバししかばぶー」がお気に入りです(笑)。
 TVシリーズの8話を彷彿させる台詞回しや、15話のオチにも似た展開等、TVシリーズを知っていれば知っているほどに笑えるポイントが多くなります。
 
◆今回のすずめ語録 RETURNS◆

No. 台詞 発声箇所 説明
一同まとめて伸し烏賊。ペッチャンコのちーぱっぱーですわよ! 0分40秒 出てきた「鎧」と戦おうとするつぐみやすずめを止めようとしたひばりに対して、「そんな暇あるか」という意味を込めて言った台詞。「伸し烏賊」というのは普通の表現であるが、ペッチャンコの後に続く「ちーぱっぱー」によって、完全なるすずめ流に生まれ変わっている。「みんなペッチャンコよ!」をこの表現にするのは、並大抵のことではない。
ですます☆ 5分21秒 「何か忘れてる気がする」というひばりの問いに対して答えたつぐみの後に続いて言った台詞。前にでた「相づち」系の「ですます」と同じ用法。「で御座います」系の相づちよりも多く使われる様になった。

 快進撃は止まりませんね。しかも、リズミカルで意味不明なものが多いので、「RETURNS」では「ノリ」の勉強もしなければなりません(笑)。今までTVシリーズで遅れ気味だった方は、これ以上遅れない様に気を付けましょう!
 
■ アキバ外電1 「アキハバラ電動しびれ組」 (8分44秒)

◆今回の聴きどころ、感想等◆

 「アキハバラ電動しびれ組」の結成を記念して、悪逆非道の作戦を立てて、実行に移すことに。リーダー(?)のブラッドファルコンが、用意したくじ引きで、それぞれの作戦を決めることになりました。「悪には悪の美学がある」と言い切るブラッドファルコンは、「幼稚園バスを乗っ取る」「団地に殺人ビールスをばらまく」といった地道な活動を続ける事が、悪の女王として君臨出来ると信じていたりします(笑)。
 デスクロウとダークピジョンの引いたくじの作戦内容は、それぞれ「地下に秘密のミサイル基地を建設し、各国の首脳を脅迫する」「デパートの屋上の遊園地に集まった子供たちを悪の手先に洗脳する」というもの。そのオチを楽しむよりも、演技そのものを楽しんだ方が笑えると思います。特に、「く○ババァ」が炸裂するダークピジョンの方はお勧めです(笑)。
 全体のまとめ方はあっさりしていると思いますが、要所要所が楽しめるので問題はないでしょう。
 
◆今回のすずめ語録 RETURNS◆

No. 台詞 発声箇所 説明
そんなお子ちゃま向けのショーなんて、無視無視大行進! アリが十匹、有り難うですわ。 7分00秒 デパートの屋上でヒーローショーをやっているのを見て言った台詞。以前は「お子様」と言っていたが、「お子ちゃま」というもっと砕けた表現になっているのはともかく、「無視」と「虫」を関連付けた上、「アリが十匹」以降の表現は、2010年とは思えない。流石は「すずめ流」である(笑)。これに「せや」と肯くかもめもかもめである(爆)。

 「外電」ということもあって、全く登場しないと思いきや、しっかりと登場した上に強烈な1つを叩き出してくれました(笑)。このレベルのものを普通に言葉に出来るくらいになる為に、色々な組み合わせを普段から練習しておきましょう!(笑)
 
◆デスクロウの文学的表現◆
 川 柳
  • 穴掘りて 頭を濡らす 臭い汁
 台 詞
  • 疲れ果て フッと我が手を見つめれば 諸行無常の響きあり
 久し振りに思える文学的表現(笑)ですが、川柳の方は自ら「ここで一句」と言ってから始めるので、意識する必要もなく分かるでしょう。珍しいパターンと言えますね。台詞の方も、読んだ通りの哀愁が感じられるのは楽しい部分かもしれません。


●関連データ
脚本 シリアス:ギャグ比率 設定時期 お勧め度(5段階)
(「5:高〜1:低」で表記)
山口 宏 1:9 15話と16話の間


Back