◆今回の見所、感想等◆

 「白い王子」といったサブタイトルが付いていますが、パッと見た時には「すずめvs.つぐみ」「ファルコンvs.クロウvs.ピジョン」といった内容の方が正しいと感じられると思います。何せ、ひばりの夢の中でしか「白い王子」が出てこないのですから。ですが、この回は時折挿入される「竜我崎校長とシューティングスターとの会話」が実は最も「白い王子」の事を言っているとすればどうでしょう? この辺りの伏線は、初めて見た時よりも最終話まで見た後に見直した時に解ります。サブタイトルに「なるほど」と思う日が来るでしょう。
 見所は先に述べた「パッと見た時」のところでしょうか(笑)。「代官山はとこ」の正体が「ダークピジョン」である事も明かされる(って、もう気付いてましたか?(笑))ので忘れずに。そして、その性格も出て来るので、見逃さない様にしましょう。割烹着姿の電脳組の面々や、3人の刺客は普通に着替えてあの格好になっているという場面は、ここでしか見られませんから押さえておきましょう。 すずめが「つぐみちゃん」と言ったのもポイントですね。
 攻略ポイントは、「かくて人は、闇の頚木をかなぐり捨てる知恵、即ち科学の力を手に入れた。だが」「人が望むのではない。望むが故に人なのだ。或いは、人が人であることを越えるのだ」「残された時間は少ない。メタトロンの降臨。100年に渡る悲願を成就させる為に」「アイテールを我が手に」「薔薇十字団(ローゼンクロイツ)の名の元に」です。
 その他にも、アキハバラ商工会会長や市長からの電話がどういう意味を持っているのか、竜我崎校長は一体何をやっているのかは常にチェックしておきましょう。とにかく、この回は断片的に竜我崎校長とシューティングスターの意味深な会話が挿入されるので、感覚的に理解しておく事を優先しておくのが良いでしょう。
 
〜 私の選んだ、今回の1枚 〜

「ちょ〜ムカツク。くそばばぁ」(笑)
●勝手にデータ!
オンエア作画レベル
(「優、良、可、不可」で表記)
リテイク率 20%
シリアス:ギャグ比率  3:7 
お勧め度(5段階)
(「5:高〜1:低」で表記)
重要度(3段階)
(「A:高〜C:低」で表記)
「恋ねば」回数
特筆事項 特に無し
◆今回のすずめ語録◆

No. 台詞 発声箇所 説明
あら、”んこ”でしたの? 3分23秒 トイレから出てきたつぐみに対して、挑発的な台詞として放った。「んこ」は勿論、アレのこと(笑)。上品なのか下品なのか全く解らないところもすずめ流らしさが光る。さらっと言いのけるのがポイントか。
ゲロマズでしたわぁ〜 9分24秒 家庭科調理室を無断で使っていたのを上手く切り抜けた安堵のすずめが言った。意味は「凄く危なかった」だが、「ゲロ〜」のシリーズは「すずめ流」とは言えないまでも、ベーシックスタイルではある。
私の口は、怪獣無法地帯で御座いますですのよ! 10分35秒 「口は災いの元」とつぐみに言われた時、「それがどうした」と言わんばかりに放った台詞。「怪獣無法地帯」とは良く言ったもので、感覚的に納得が出来てしまうというすずめ流の本流と言えよう。

 今回はすずめ流として特筆する台詞が少なかったのですが、今まで出てきた幾つかのパターンを基礎として使っている為に納得出来る言い回しが多いと感じられるでしょう。新たなものが沢山出て来る前に1つ1つをモノにしましょう(笑)。
 
◆ファルコン vs. クロウ vs. ピジョン 〜カレー争奪戦〜◆

 ★ 選手、入場!! ★
  • ブラッドファルコン、お召により参上致しました。
  • 知性と情熱の化身、空に舞う暗黒の天使。デスクロウ、ここに。
  • おっはよーございまーす! ダークピジョンでーす!! 合い言葉は「くるっく〜☆」

カレー所有者 決め手 解説
デスクロウ (ひばり達が寝ている間に奪う) ひばり達の作ったカレーを奪い、妄想(カレーを十字架に張り付け)にふけった後「これぞ、カレーなる勝利」と冗談を飛ばして…。
ダークピジョン アイドルキック 一撃でデスクロウ粉砕。その後、妄想(カレーを逆さ吊り)に入るのが仇となる。
ブラッドファルコン OLパンチ 一撃でダークピジョン粉砕。その後、妄想(カレーをギロチン)に入って隙が生まれる。
デスクロウ キャンパスチョップ 一撃でブラッドファルコン粉砕。最初の所有者に戻った様に見えたが…。
ダークピジョン ゴシップアタック デスクロウへの逆襲。手にする直前で…。
ブラッドファルコン セクハラボンバー ダークピジョンへの逆襲。手にする直前で…。
デスクロウ 女子大生クラッシュ ブラッドファルコンへの逆襲。手にする直前で…。
ダークピジョン アイドルパンチ デスクロウへ逆襲。もはや血みどろ…。
ブラッドファルコン OL頭突き ダークピジョンへ逆襲。もはや血みどろ…。

 この後、結局誰の手にもカレーは渡らず、警察に追われる羽目になった。3人の勝負の行方は依然として知れず…。次回はどんな勝負になるのか、お楽しみに(爆)。
 
◆オンエア vs. リテイク 〜 勝手に選んだ5つの場面◆

No. オンエア版 リテイク版 場面説明
「”んこ”でしたの?」とつぐみを挑発するすずめ。その不敵な笑みはリテイク版の方が良く出ていると感じます。オンエア版の作画はそれほど悪くは無いとは思いますが。
電話を取るじゅん。以外と目立たないものの、オンエア版とリテイク版を並べて見ると、その違いは明らかですよね。やはり、顔の輪郭は重要であるという事が分かります。
「”んこ”女」とつぐみを挑発するすずめ。これまたリテイク版の方がより鮮明に不敵な表情であると感じます。と言っても、オンエア版も見られる作画ではあると思います。
「口は災いの元」とすずめに対抗するつぐみ。オンエア版と比べると、リテイク版の方がバランスが取れた表情になっていると感じます。オンエア版は少々男の子に見えなくもないですよね?
「愛のカレー」をノラ犬に食べられてしまい、「王子様」の顔が砕け散る瞬間。その作画と塗装の違いは物凄いものがあります。この場面の次に来るひばりの表情がわざといい加減な絵になっている部分の延長なのかもしれませんが、夢で思い描く王子様の顔として、オンエア版はあまりにもあんまりですよねぇ。

 リテイクポイントは多くありません。その割には全体的な作画レベルが低め(と言っても見られないほどではない。ギリギリ)なので、満足の行く出来とは言い難いです。これが作画監督の色だとするならば、私個人としては「好みでは無い」というだけのものです。人によっては問題の無いレベルかもしれませんね。
 それと、エンディングがリテイク版と同じになったのはこの回からです。つまり、眠るアフロディーテにカメラが終始引きながら回転するものに変わったということですね。


●放映データ
話数 サブタイトル 「白い王子」 放映日 1998.05.09
脚本  植竹須美男 絵コンテ 加瀬充子 演出  山口美浩 作画監督 岡 辰也
ゲストキャラ 特に無し
アニメーション協力 特に無し


Back