◆今回の見所、感想等◆

 前回で霊機融合を誘導することが出来たシューティングスター。それを「お前は道具だ」と実の父親(=竜我崎鷲羽)に言われただけでなく、メタトロン(=クレイン)のクローンであることも聞かされ、苦悩するシューティングスター。そして、その悩みを打ち明けられた、豪徳寺じゅん。そして、集められた祖師谷みやまと代官山はとこ。今回は正に「シューティングスターと仕える3人が主役の回と言えます。
 見所はある意味全部と言えますね。後半のバーでの刺客3人衆の会話は回想が中心ではありますが、その後の心情描写を効果的に描く為には必要だったとも言えます。この回がここに挿入された意味は、この後に分かることになりますが、この展開は9話と10話の関係と同じと言えば分かり易いでしょうか。 こういった演出だけで1本の話を作るというのは、凄いことだと感じます。端折られやすい部分を丁寧に描いていると思います。
 攻略ポイントは、「アニマ・ムンディという名の雛は成長した。もう育ての親は要らないんだよ、鷹士」、「私が…メタトロンの…そんな馬鹿な…!」、「親鳥に最後の仕事をしてもらおうじゃないか。アニマ・ムンディという名の雛を、大空に羽ばたかせる為に」、「天使の翼はためく時、天空から光の神が降臨する」です。シューティングスターの細かな語りも注意して聞いておけば完璧でしょう。
 
〜 私の選んだ、今回の1枚 〜

「くーるっくくーくー」。サイン欲しいです(笑)。
●勝手にデータ!
オンエア作画レベル
(「優、良、可、不可」で表記)
リテイク率 0.1%
シリアス:ギャグ比率  10:0 
お勧め度(5段階)
(「5:高〜1:低」で表記)
重要度(3段階)
(「A:高〜C:低」で表記)
「恋ねば」回数
特筆事項 特に無し
◆今回のすずめ語録◆

No. 台詞 発声箇所 説明

 初の未登場です。すずめが出てこないのですから、すずめ流の登場もありません。それっぽい台詞は、はとこが遣っていたりするんですけれどね(笑)。
 
◆オンエア vs. リテイク 〜 勝手に選んだ5つの場面◆

No. オンエア版 リテイク版 場面説明
突然のシューティングスター訪問で、大慌てのじゅん。作画には全く違いは無いのですが、動画と効果音のタイミングが異なっています。ここに挙げた場面は、呼び鈴を鳴らした時のじゅんの動きですが、違いますよね? オンエアもリテイクも同じ動きをするのですが、タイミングが違うというのが分かって頂けるかと思います。
「私は…道具じゃ…ない」と、じゅんに泣き付くシューティングスター。この場面は、窓の外から見える雨の降りかたが違っているだけです。オンエア版の方が目に見えるほど激しく降っています。気が付き難い些細な変更ですね。
一番最後の場面、シューティングスターの置いていった胸に付けていた熊のマークを手に取るつばめ。オンエア版は手に取るところがギリギリ確認出来るくらいでブラックアウトしますが、リテイク版は手にしっかり取ってからブラックアウトします。時間的都合なのかもしれませんが、リテイク版の方がしっかり描写されていて良いですね。
特にありませんでした。今回が如何にシリアスだったか、竜我崎鷹士の表情から感じ取って下さい。
特にありませんでした。今回が如何にシリアスだったか、じゅん、みやま、はとこの3人が集まったバーでの1シーンを見て感じて下さい。

 作画としてのリテイクは、私の確認した限りでは0ではないかというくらいに、しっかり作られている回です。今まで作画的に優先順位を落とされがちな刺客3人衆でしたが、今回はほぼ問題なく描かれています。勿論、今回の主役なんですから、当たり前と言えば当たり前なんですけれどね(笑)。
 前回が前回だけに、「これだけのものが作れるんだから」とか思ってしまうのは贅沢なのでしょうか…? ちなみに、今回は刺客3人衆に関係する回を中心に、回想も随分多く使われている為に作画そのものの量が少なかった事も、レベルの高かった理由の1つでもあると思います。でも、回想の効果的利用も技術の1つなので、今回はその用法の使い方を誉めたいです。


●放映データ
話数 18 サブタイトル 「奈落」 放映日 1998.08.01
脚本  あみやまさはる 絵コンテ 加瀬充子 演出  畠山茂樹 作画監督 中森良治
ゲストキャラ マスター:鈴木琢磨
アニメーション協力 特に無し


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