◆今回の見所、感想等◆

 心を開き、花小金井家の一員として生活を始めたつばめと、最近すれ違い気味であるすずめ、つぐみ、かもめの3人を、ひばりを中心に描く今回。それぞれのキャラクターの気持ちが丁寧に描かれている回だと感じます。
 見所は、つばめの霊機融合、エリヌースが本当の女神として降臨し、5人揃った「アキハバラ電脳組」ですね。その他では、5人の心が重なり合うまでの描写ですね。特にその演出方法の中で、すずめ、つぐみ、かもめの3人を徹底的に悪い(怖い)人として描いているところは凄いです。 でも、これがあったからこそ、その後で結局みんな泣いてしまうところが生きて来ると感じます。ここはとっても印象深いシーンになったと思います。
 ひばりの涙を見たつばめが、「人の為」に力を欲するまでの流れと、霊機融合の時にかかる挿入歌「朱 -AKA-」の効果は、最高の盛り上がりを演出してくれていると思いますが如何なものでしょうか。
 攻略ポイントは、「ついに、ついに5人のアニマ・ムンディの心が重なる時が来た。彼が、彼が帰って来る! 私のメタトロンが!」、「回り出した歯車が止まることは無い。そして、我々はあの日に、帰るのだ!」です。
 最後に、衛星軌道に出現したお城から発せられた光に引き込まれてしまったアテナ、ヘスティア、アンフィトルテの3体のディーヴァ。これから何が起きようとしているのか、さぁ、いよいよ物語は終局へ!
 
〜 私の選んだ、今回の1枚 〜

言葉よりも、沢山の気持ちを語る涙…
すれ違う5人の心が、今1つになろうとする瞬間。
●勝手にデータ!
オンエア作画レベル
(「優、良、可、不可」で表記)
リテイク率 30%
シリアス:ギャグ比率  10:0 
お勧め度(5段階)
(「5:高〜1:低」で表記)
重要度(3段階)
(「A:高〜C:低」で表記)
「恋ねば」回数
特筆事項 挿入歌「朱 -AKA-」
◆今回のすずめ語録◆

No. 台詞 発声箇所 説明
あなたが居ると、私達の Teamworkが乱れて、迷惑千万なので御座いますですわ! 8分01秒 つばめを責め立てる時の台詞。チームワークを「Teamwork」とわざわざそれっぽく発音している部分に拘りを感じる。「迷惑千万」を使うのもすずめらしいと言える。活用としては標準的なので、すずめ流としての難度は低め。
でももストも無いで御座いますですわ。 8分37秒 ひばりを引き止め、「でも…」と躊躇したひばりに言った台詞。ある意味「べたべた」と言えるくらいのありがちな言い回しだが、すずめ流として「ストライキ」と言わなかったところが、意外と言えば意外かもしれない。これも難度が低いすずめ流。
ちゃらけてんじゃねぇっ!で御座いますですわ! 11分49秒 つばめの態度に激怒した時の台詞。久し振りに登場の「激怒」系。今までの中でも1、2を争うほどの言葉の悪さだが、やはり語気を強くしても「御座いますですわ」で緩和する姿勢はすずめ流ならではと言える。

 久し振りのすずめ流は、置いていかれる人が出ない様に考慮したのか、その難度は低めで数も少ないです。まぁ、数が少ないのは、物語としてシリアス度が満点だからなのですが(笑)。実際この回は、すずめ流を楽しむ回では無いので(笑)、これで良いと言えましょう。「すずめ流」はこの先、終局へ向けてどうなるのでしょうか?
 
◆オンエア vs. リテイク 〜 勝手に選んだ5つの場面◆

No. オンエア版 リテイク版 場面説明
ホットケーキを作る雛子を見るつばめ。オンエア版も悪いとは思わないのですが、リテイク版の方がより良い表情を見せていますよね。癖が強すぎる輪郭よりは、押さえた作画の方が好みというのはあるのですが(笑)。
「迷惑?」と責め立てるつぐみ達に問うつばめ。こちらもオンエア版が悪いとは思わないのですが、リテイク版を見てしまうと、こちらの方が良く見えてしまいます。違いは目くらいなのですが、それでも印象が随分と変わるのが分かりますね。
「もう、絶交なんか!?」と問い詰められて、「そんなことないよ!」と言うひばり。オンエア版に悪いところは無いと言えば無いのですが、つばめの表情が少し無表情過ぎるかな?という部分を、リテイク版は修正していますね。ひばりの表情は、多少の違いはありますが、受ける印象は同じだと思います。
つばめが吹き飛ばされ、驚く4人。今回の作画の中で最悪の1枚です(笑)。ひばりは良いとしても、残りの3人はかなり変です。特に後ろに居て目立たない2人の表情は凄いです。リテイク版は何も問題がありませんよね。
「強くなりたい…。もうひばりが泣くのは、誰かが泣くのは嫌だから…、だから、だから、だから力を!!」と、力を欲するつばめ。より強固にその意志の強さを感じる作画だと思うリテイク版の方が、やはり良い作画と言えますよね?

 今回は「酷い」というものは殆どありませんでしたが、癖の強いカットは結構ありました。その殆どがつばめに関係するものなのですが、リテイク版ではその殆どが差し替えてあります。もしかしたら、オンエア版の方がオリジナルキャラクターデザインに近いと言えるかもしれませんが、リテイク版の方が平均している上、しっかり描かれていると感じます。
 ディーヴァ降臨や霊機融合の様な使い回せる場面や、動きの少ない場面で上手く演出している為か、問題のあるところは少ないですね。リテイクはつばめのカットにほぼ集約されるので、割合は少な目です。そのつばめのカットも「酷い」というものではないので「良」でしょう。


●放映データ
話数 21 サブタイトル 「召還」 放映日 1998.08.22
脚本  植竹須美男 絵コンテ 青木哲郎 演出  畠山茂樹 作画監督 高瀬 言
阿部宗孝(メカ)
ゲストキャラ 特に無し
アニメーション協力 J・C・F


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