◆今回の見所、感想等◆

 「165日経ったら迎えに来るから」という言葉を言い残して一旦宇宙へ帰って行ったクレインが再び訪れるその日。アニマ・ムンディの5人は、「自分達にしか出来ないことだから」と話し合った後に同行を決意しますが、何か胸の奥に引っ掛かるものを、それぞれが感じている…。そんな気持ちを余所に、プリムムモビーレはその姿を現します。出発の当日、何を話し合った訳でも無い電脳組の5人は、1つの答えを揃って出していました。その答えは、最終回へ持ち越しとなります(笑)。
 見所は全部でしょう。特に、ひばりの両親の気持ちがはっきり伝わって来る場面と、それを陰ながら見たひばりが自分の本当の気持ちに気付く場面は、グッと来るものがあるでしょう。何も台詞はありませんが、BGMとなる「太陽の花」の歌詞が全てを語っているのは、誰にも異論の無いところでしょう。頭で考えたり、言葉にするよりも早く涙が溢れ出し、止まらなくなったひばりの気持ちが伝わって来ます。 「大切なもの、なんですか…」「守りたいもの、ありますか…」。その答えは、ここまで観てきた方の胸にも、しっかりと刻まれていることでしょう。この場面には「太陽の花」以外の歌は考えられません。それ程に効果としての歌ではなく、作品のテーマとして意味を持つ歌であると感じる瞬間ですね。ただ、ブツっと切れてしまうのは勿体無かったです…。
 攻略ポイントは、「ロンドン行きの飛行機に搭乗するシゴーニュ」でしょうか。余計な詮索をせず、自分で感じるものを素直に受け留めて頂きたいと思います。
 
〜 私の選んだ、今回の1枚 〜

旅立ちの朝、みんなに抱き着くひばり。
この時ひばりは決心していた…。
●勝手にデータ!
オンエア作画レベル
(「優、良、可、不可」で表記)
リテイク率 0.1%
シリアス:ギャグ比率  10:0 
お勧め度(5段階)
(「5:高〜1:低」で表記)
重要度(3段階)
(「A:高〜C:低」で表記)
「恋ねば」回数 1(つぐみ:1)
特筆事項 EDは「”太陽の花”Classic Ver.」
◆今回のすずめ語録◆

No. 台詞 発声箇所 説明
って、なぁ〜に喜んじゃってるのことで御座いますですか? つぐみさんったら、すっかりアイドル気分でいらっしゃるのことで御座いますですわぁ。 7分25秒 報道陣に追い掛けられ「しょうがない」と言うつぐみに対して言った台詞。「喜んじゃってる」という言い方に「のことで〜」を付け加える、すずめ流のベーシックスタイル。ここ最近では、割と珍しいくらいの標準形である。
誉めてる訳じゃございませんのことよ〜。 7分35秒 照れるつぐみに対して言った台詞。言葉としての目新しさはないが、「のことよ」を「○△だよ〜だ」という用法と同義で使用するのは初めてのこと。時ととして、語尾の伸ばし方によって用法に変化を付けられるのを示している。すずめ流、奥深し(笑)。

 今回は内容が今まで以上に真面目だったということもあって、すずめ流の爆発的なパワーが出ることはありませんでした。上に挙げた2つも「ギリギリ」のご紹介であって、通常であれば無視出来るレベルのすずめ流だと言えます。地味の上に地味なすずめ流でした。
 
◆オンエア vs. リテイク 〜 勝手に選んだ5つの場面◆

No. オンエア版 リテイク版 場面説明
みんなに飛びつくひばりの笑顔の意味するところを感じ取り、その答えとして微笑み返すつばめ。オンエア版が特に悪い訳ではありませんが、印象に残る1シーンとして、より丁寧に描いているリテイク版は完璧ですよね。
特にありませんでした。印象的なシーンをピックアップしましたので、ご覧ください(笑)。
特にありませんでした。ひばりの母・雛子と一緒に写真を撮ったつばめ。大切にしているその印象的なシーンをご覧ください。
特にありませんでした。印象的なシーンをピックアップしましたので、ご覧ください(笑)。
特にありませんでした。ひばりが本当の気持ちに気付くその瞬間。「太陽の花」を聴いて、そのシーンを思い返してみて下さい…。

 私の見た限りではその違いは殆ど見付けられませんでした。それだけしっかり作られていたということですね。作画としては好みの問題もあると思いますが、個人的には「良」かなぁと(笑)。ただ、酷いところは1つもありませんでしたのでご安心下さい。オンエア版としては十分合格でしょう。


●放映データ
話数 25 サブタイトル 「旅立ち」 放映日 1998.09.19
脚本  長谷川勝己 絵コンテ 佐伯昭志
鶴巻和哉
演出  畠山茂樹
藤本義孝
作画監督 中森良治
ゲストキャラ スミ:吉野裕之、サユリ:堀江由衣、部長:永野広一、国連代表:大西健晴
アニメーション協力 特に無し


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