◆今回のハルカ様◆

 お洗濯するハルカ様。また平和な日々が始まったと思わせる場面でした。こういう場面のハルカ様の表情って好きですね。
 以前に受信したという誰か他の人間からの通信の事を聞き、希望を胸に抱き楽しみで仕方が無いハルカ様。無理もありませんよね。海原を見てはしゃいだりするのも、今までの反動も手伝ってか、とっても無邪気に感じます。ハルカ様の可愛らしさが出ている様に感じました。フライヤーの事を「フライヤーさん」というハルカ様。凄く好きです。
 そんな明るいハルカ様を余所に、他の人間と会ったら、ハルカ様と離れ離れになってしまうという心配が頭を離れずに気落ちしたままの巣パイク君。いつもと違うスパイク君に気付かないハルカ様ではなく、やはりそんなスパイク君の胸中を察して、とても優しい言葉をかけます。この場面は印象深いものがありました。ハルカ様って、やっぱり素敵な娘さんですね。
 
◆今回の堀江由衣さん◆

 今までの重い心のハルカとは違い、女の子らしく振る舞うハルカの感じは良いですね。1話が始まった頃に近い感覚はありますが、やはり違って聞こえる、と言うよりもよりハルカらしく聞こえると感じています。これは回を重ねて、堀江由衣さん御自身もハルカと共に成長しているという証かなぁと思いました。
 印象にのこっているのは、やはりスパイク君へ「いつまでも、ずっと一緒よ。何処へも行かないでね。」という台詞です。この一言に、ハルカの想いが込められていると感じるのは、それまでのハルカの経験を堀江由衣さん御自身も一緒に経験して来たからだと思います。それだけ自然に発せられた言葉に感じました。
 少しずつ、「普通の女の子」という、一見何も特徴の無いハルカを、上手く特徴付けて「ハルカらしさ」というのを感じさせてくれていると思います。
 
◆今回の見所、感想等◆

 「通信を受信していた」という事実が、今ようやく表側に出て来るというのにも拘らず、その結び付けに無理が無いのは凄いと思いました。このキーパーソンをトリガー君にしているのが功を奏していると思いますね。
 原作と比べ、フライヤーの扱いが随分違っている為、親身になって協力してくれる訳では無いというのは、今後の展開にも大きく拘ってくるだけに気になるところです。ただ、ハルカ様のお姿を見た瞬間に、フライヤーが目を閉じたままになったというのは、何かの伏線であることは間違いなさそうですね。「人間」というものに対して良い感情を抱いていないフライヤーが、ハルカ様に対してはどんな感情を抱いているのか。これは今後の展開に影響を与える部分ですから、気に留めたいですね。
 ハルカ様が他の人間に会うことによって、その役目を終えるというロボットさん達の思いと、それを感じて優しい言葉をかけるハルカ様。この辺りは、1つのテーマである「人間とロボットが本当の家族として、心を通わせて接して行けるのか」という部分に繋がって行くと思うので、こういう場面は今回の様に大切に描いて行って欲しいですね。
 とうとうその姿を現したカナト。また一波乱ありそうですね。


●放映データ
話数 13 サブタイトル 「新大陸」 放映日 1999.01.11
絵コンテ 阿部雅司 演出 阿部雅司 作画監督 谷 圭司
原画 ウォンバット、吉田 潤、清水勝祐、橋本宣夫、久保 正、
片岡康治、澤田博範
動画 Lee Pro
ゲストキャラ フライヤー:広中雅志


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