◆今回のハルカ様◆

 最初に驚いたのは、その洞察力、視力の良さでしょうか(笑)。茂みに隠れたカナトとの距離は10mはあろうかというのに、カナトが逃げる時に引っ掛けて怪我した事に気付くだけでなく、血が出ていたということを認識出来たというのは「凄いなぁ」と思いました。いや、別に突っ込みを入れるつもりは毛頭ありません。
 やはり、「自分以外にも人間が居る」という事が頭から離れないご様子で、今一つ元気さが足りない様に思えました。でも、スパイク君に「いいものがあるんです」と言われて、「何だろう?」というキョトンとした表情はとっても良かったです。ハルカ様らしい表情の1つだと思います。
 お風呂でアンジェラさんの傷を見た時に、「いつもありがとう」と寄り添って来る所は、ハルカ様の優しさが滲み出ていて良かったと思います。その時、カナトについて「人の優しさに触れた事が無いんじゃないか」と、カナトの寂しげな目を見て感じた事をアンジェラさんに切り出したりと、何か「お母さんに甘える娘さん」といった感じで、ハルカ様の気持ちを考えると温かくなれる場面でしたね。第1話の頃のアンジェラさんと比べて、こういう存在にまでなったというのは心温まります。  最後の方で、風呂上がりのハルカ様は、カナトに腕を斬り付けられて怪我をされます。その血の量を見る限りでは結構深そうな気が・・・(汗)。それでも、その血を見て逃げようとするカナトを気丈にも呼び止め、「あなたは1人じゃない」と説く場面は、ハルカ様の強さを感じました。また1つ、強くなりましたね。
 
◆今回の堀江由衣さん◆

 今回は「カナト」という、今後を左右するキャラとの出会いがあったので、そういう部分では「心の揺れ」を出すのかな?と思っていたのですが、それを大きく感じる部分はありませんでした。ただ、アンジェラに向けての「いつもありがとう」には、自然に出た言葉として受け留められたので良かったです。
 後、スパイクとトリガーが沸かしてくれたお風呂に対してのお礼はもう少し感動があっても良かったかなぁとか思いますが、ハルカの気持ち的にはカナトの方に意識が行っていたでしょうから、あれで良かったのでしょう(笑)。
 とにかく、今回の演技で一番印象に残ったのは、「アンジェラとの風呂での会話」ですね。一緒に居る事での安心感、気になるカナトの存在。そういったものが上手くバランスされて、とても自然な言葉を紡いでいた様に感じられました。
 
◆今回の見所、感想等◆

 風呂を沸かすトリガー君は、何だか良かったです(笑)。その他は、「やっぱり」とは言いたくないのですが、アンジェラさんとハルカ様のお風呂のシーンでしょうか。以前聞いた、堀江由衣さん御自身が「固いのか柔らかいのか…」と興味を抱いていた場面が出て来た事も手伝って、変に意識して観てしまいました(笑)。
 その他では、原作の方とは違うデザインとなっているカナトとソーンは注目ですね。カナトとの出会いやその近辺での演出は原作との違いを楽しむのが良いと思います。違いと言えば、フライヤーの扱いも現時点では全く違います。彼の活躍もどうなるのか注目したいところです。全く無かったら怒りますよ、私(笑)。後、無理とは思いましたが、原作に出て来たピアノの先生(マルローネ)のエピソードが削られたのは、個人的にショックでした(涙)。


●放映データ
話数 14 サブタイトル 「カナト」 放映日 1999.01.18
絵コンテ 阿部雅司 演出 阿部雅司 作画監督 谷 圭司
原画 丸 加奈子、沖田篤志、谷川政輝、菊 奴、谷 圭司
動画 Lee Pro
ゲストキャラ カナト:今井由香、ソーン:石井康嗣


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