◆今回のハルカ様◆

 ようやく救出されたハルカ様。カナト君を連れて家に戻りますが、カナト君が目を覚まさないので心配そうです。でも、目を覚ますとパッと明るい笑顔が戻り、いつもの一番可愛らしいハルカ様になりました。ロボットさん達は未だ信用していないのか、警戒心が多少見え隠れするものの、当のハルカ様は、カナト君に優しく接しているのは、ちょぴっと羨ましくも思ったり(笑)。「背中流してあげようか?」には、スパイク君と同じ心境になりましたね。でも、茶目っ気のあるハルカ様って、良いです。
 野菜を育てるために畑を耕すハルカ様。その一生懸命にやっているお姿は、なかなか輝いて見えました。ヒマワリの種を植えながら、「これ、ママが好きだった花なの…」という場面は、多くを語りはしませんでしたが、伝わるものはありました。でも、そのまま気落ちしたりするでもなく、普段の明るいハルカ様に戻れるのは心の成長の証でもあるのでしょう。
 何にせよ、久し振りにハルカ様の笑顔を堪能できた事が一番嬉しかったです。やはり、ハルカ様に限らず、笑顔って良いものです。
 
◆今回の堀江由衣さん◆

 今回から凄く大人っぽくなった印象のあるハルカですが、久し振りに恐怖や悲しみといった場面が無かったからなのか、ハルカのとても穏やかな物言いや一言一言には、言葉では上手く言い表せないのですが、何か心に届いて来る様な感覚がありました。冗談を言って笑うところも、「可愛らしい」というよりは「素敵だなぁ」という感じで、全体的に非常に印象深いものがありました。
 ヒマワリの種を植える場面も良かったのですが、何よりも、日常的な場面でのハルカの台詞(「ありがとう」など)の方が印象深かったのは、久し振りだからという事を除いてもハルカの気持ち的なもの、更には演じる堀江由衣さんの気持ちそのものがストレートに出ているからなのかなぁと感じました。
 
◆今回の見所、感想等◆

 囚われ(?)のハルカ様がようやく家に戻り、また平穏な日々が送れるという感じで溢れていた今回ですが、前回の放映の最後に現れたフライヤーに似ている大きな影や、ホーニーが言う「準備」とは何か等、今後の伏線になるものもちらほら出始め、結構重要な回になったなぁと思いました。
 笑顔が戻ったハルカ様はとても素敵でしたが、それと同じくらいに印象に残ったのは、ご飯を食べるカナト君ですね。非常にあどけない表情を見せてくれましたし、ハルカに言われて入ったお風呂で、「こんなに穏やかな気持ちになったのはどれくらい振りだろう…」と、母親と生活していた頃を懐かしむ様子は、「悪い人じゃない」と思わせるだけのものがあったと思います。 この時、アリスとリリスがカナトを迎えに来るのですが、その時、丸裸で出て行っても恥ずかしがらなかったカナト君は、やはり彼女達をただの「機械人形」と思っているのが感じられましたね。これがハルカ様だったら、きっと年相応の恥ずかしがり方をするのでしょうね(笑)。何にせよ、カナト君がロボットに対しての憎しみを和らげるまでは、このままでしょう。それは、どうやら次回になりそうです。
 今回の話は原作には全く無い話ですが、次回予告を観た感じから言ってしまえば、カナト君とその母親との心の繋がりを深く掘り下げる方法としては、結果的に同じ方向には進みそうですね。そうなると、カナト君の心理描写としては、アニメ版の方がより掘り下げた形になっていると感じられるので、次回は楽しみですね。久し振りに次回への繋ぎ方が「あ゛〜っ」というくらいに良いところで終わってしまったので、観ていて気持ち良かったです(笑)。
 それはそうと、今回はスパイク君がやきもち焼き屋さんに徹していたのが良かったです。ハルカ様がカナト君に構ってばかりいると、気になって仕方が無いというのは、何ともスパイク君らしくて良い感じでした。


●放映データ
話数 18 サブタイトル 「人質」 放映日 1999.02.15
絵コンテ 中山岳洋 演出 中山岳洋 作画監督 中山岳洋
原画 丸 加奈子、片岡康治、澤田博範、中山岳洋
動画 Lee Pro
ゲストキャラ カナト:今井由香、ソーン:石井康嗣、ホーニー:大塚明夫、
アリス:長沢直美、リリス:小桜エツ子


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