◆今回のハルカ様◆ |
「お前は存在してはならないのだ」とホーニーに銃を向けられ、とにかく逃げるハルカ様。懸命に逃げるも、ゆっくりと近付いてくるホーニーに追いつめられてしまい、もう後が無いというところでダストシュートらしきところに飛び込み、その場を凌ぎます。前回の次回予告では倒れているところしか映らなかった為、ホーニーに撃たれたのではないかと心配していただけに安心しました。ちょぴっとハラハラしてしまいました。 飛び出したところはフライヤーの上だったものの、結局はホーニーに追いつめられ、「鬼ごっこは終りだ」とまたもや銃を向けられてしまうハルカ様。ホーニーに、何故こんなことをしているのか、何故人間と家族でいられないのかを問い掛けて、カナト君についても気持ちを踏みにじっている事を指摘するハルカ様は印象に残ります。特に、「お前は何も分かっていない」というホーニーに対し、涙を浮かべながら「分かっていないのはあなたよ!」と叫ぶハルカ様は、表情と共に忘れられない1場面でしょう。 そんな危険の中、負傷したアンジェラさんが駆け付けますが、簡単に弾き飛ばされてしまいます。そのアンジェラさんを庇うハルカ様を笑うホーニーでしたが、「アンジェラさんは、死なせないわ!」と毅然とした表情で言うハルカ様の表情も忘れられません。ロボットであるアンジェラさんを本当の家族だと思っているからこそ、命を賭けて守ろうと出来るのでしょう。 ハルカ様の優しさと強さが感じられる名場面だと思います。その他、ホーニーを追い駆け、フライヤーの中に単身突入したカナト君を思い遣る場面もあり、ハルカ様らしさが光っていたと思います。それにしても、ホーニーに腕を撃たれた傷は痛そうでした。 |
◆今回の堀江由衣さん◆ |
ホーニーから逃げ惑う場面や、追いつめられた時にホーニーに向かって何故こんなことをするのかと問う場面では、とても気持ちが入っていたと思います。観ていて、緊迫感や悲痛感が伝わったのは勿論、「何も分かっていないのはあなたよ!」と叫ぶところは、特にハルカの気持ちが出ていたと思います。 クライマックスに突入してから、ハルカとしても気を抜ける部分は無いと思いますが、場面場面にあった演技が出来ているのは、しっかりハルカの存在が自分の中に出来上がっているからかなぁと思います。言葉がうつるくらいですからね(笑)。 ハルカがアンジェラを庇う場面は、「ロボットを家族」と思っているハルカの中で、一番その存在感が大きいと思われるアンジェラだからこそと思えますが、「死なせない!」というところは正にそういう力を感じました。 最終回の1つ前という事でプレッシャーもあったと思いますが、これだけ力強いハルカの気持ちを伝えて下さったのは嬉しかったです。私としては、満点をあげても良いと思える、今回の演技でした。その他、次回予告が多少明るい感じの台詞に聞こえたのは、希望のある未来を予測させるものでした。これは、堀江由衣さん自身も、そういう気持ちで語ったのではないかと思いました。 |
◆今回の見所、感想等◆ |
カナト君に半ばやきもちを焼いているスパイク君でしたが、前回からカナト君を大切な存在として思う様に自分言い聞かせるが如く「様」を付けていました。カナト君が囚われている部屋の前を通りかかり、助けるべきか一瞬悩むスパイク君ですが、結局はカナト君を助けるところがスパイク君の優しさですね。 前回、アンジェラさんがどうなったのか気がかりだったのですが、怪我はしているものの無事なのにホッとしました。アリスやリリスの様になったらどうしようかと…。深手を負いつつも、ハルカ様の危機には必ず間に合ってくれるアンジェラさん自身も、ハルカ様に対しての特別な想いを抱いているのが「私に構わず、早く逃げろ!」という台詞から感じられました。 今回、一番良かった場面は、ソーンとリーブスさん、クレリック先生のやり取りですね。火星に激突する航路をプログラムされたフライヤーを止めようとするその3人の、もはやロボットとは思えないほどの気持ちの通じ合いがあったのは非常に良かったです。芽生えた友情とでも言うのでしょうか。「お前らも電子頭脳が壊れたんじゃねぇのか?」というソーンの言葉には、嬉しさが滲み出ていたと思います。 最後の最後で、大津波の時に助けてくれたハルカ様達のフライヤーがその姿を現し、火星へ向かって飛び立とうとしている悪魔のフライヤーの前に立ちはだかります。ここは、もう「おぉっ!」という感じですね。何だかんだ言っても、何処かでハルカ様達の事を見守っていてくれたんだなぁと思いました。果たしてどういう展開を見せてくれるのか、次回が大変楽しみです。 原作は一足先に最終回を迎えておりますが、アニメ版はアニメ版として決着を付けてくれそうですね。それがたとえ在り来たりであったり、あっさりであったりしても、納得の出来るものである事を願いたいです。きっと、原作の最終回に当たる部分は描かれないと思いますが、幸せを感じさせるものだと嬉しいですね。 それと、今回の制作スタッフは、最強の布陣(メインスタッフが手掛けている)とも言えるメンバーだったということもあって、非常に良い仕上がりだったと思います。 |
●放映データ | |||||
話数 | 23 | サブタイトル | 「発動」 | 放映日 | 1999.03.22 |
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絵コンテ | 二村秀樹 | 演出 | 菊地康仁 | 作画監督 | 高橋しんや |
原画 |
宇佐美皓一、中村 基、ウォンバット、吉田 潤、清水勝祐、 橋本宣夫、久保 正 |
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動画 | Lee Pro | ||||
ゲストキャラ | カナト:今井由香、ソーン:石井康嗣、ホーニー:大塚明夫 |